2012年3月23日金曜日

アンドロイド端末のロック解除方法の未来

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
最近の調査によると、仕事でスマートフォンを利用しているアメリカ人のうち、パスワード保護をかけているのは3分の1以下と云われている。「スマートフォンをパスワード保護しないとはスマートじゃない」と誰もが思うものの、問題はパスワード記憶しておけるかということなのだ。

アンドロイド端末を使っている人なら皆、端末のセキュリティ解除のためにパスワードを記憶しなくてもよいことを知っている。電話番号(当然ながら同じ番号は2つとない)、銀行(カード)、クレジットカードなど本来異なる暗証番号を覚えていなければならないのだが、異なる暗証番号の記憶には限界があるので、多くの人が同一暗証番号を使い回している。異なる種類の暗証番号を使ったとして、それら全部を書いて記録しておくことも当然ながら得策とは言えない。


アンドロイド端末のセキュリティ解除には幾通りかの方法がある。画面上9ポイント四方に指をスライドさせ、任意の小さな図形を描きセキュリティ解除する方法がある。他人が簡単に推測できる図形は避けるべきで、例えばあなたの名前がリサとかルイスなど「L」という文字で始まるのであれば、L字型の図形パスワードは安全であるとは言えない。


近年は時間の確認にスマートフォンを使う人が増えており(腕時計で時間を確認している人ってまだいるの?)1日のうちに何度も同じパターンでスマートフォン画面をなぞっている。すると画面は油ぎってきて、暗証番号の形に後がつき、セキュリティ機能本来の目的を果たしているとは云えない状態となる。

2012年3月13日、ソニーが発表したアンドロイド新機種「Sony Xperia Sola」は、最新テクノロジーを用い「フローティング・タッチ」なる機能が導入された。ユーザーはもはや画面に触れずとも、画面上を浮かせてなぞるだけなので画面に痕跡がつかない。現在のところ、この機能はブラウザに対してのみ有効であるが、(おそらく近々)アプリにも適用され、端末画面に触れることなくセキュリティ解除が可能となると思われる。

Sony Xperia Solaには「スマートフォン、スマートタグ」というセットでの面白い機能も搭載されている。スマートタグというのは電話を近づけると(データ)通信を行う小型のデバイスで、スマートフォンの設定を自動的におこなってくれるものです。例えば、自宅にスマートタグを置いておき、帰宅時にスマートタグにスマートフォンを近づけると、外出先ではマナーモードにしていたものが解除されたり、3G回線から自宅Wifiに接続したりする設定自動化デバイスです。

これはニア・フィールド・コミュニケーション(NFC)として知られる、ラジオ・フリークエンシー・アイデンティフィケーション(RFID)と呼ばれる技術の一形態。


今人気のゲーム「スカイランダーズ」は(スマートタグと似た)小さなデバイスに情報の読取書き出しを行うため類似の技術を採用している。

この機能はユーザーが複数いる場合、もしくは携帯電話が異なる場所で使用される場合に便利である。海外旅行する際、料金が高額となる海外ローミングをOFFにしても、スマートタグを容易に利用できる。

スマートタグなしでは、スマートフォンを起動したりセキュリティ解除したりできなければ、なお良い。画面をなぞる図形パターンと併せ、2重のセキュリティ認証が可能となる。おそらくこれら新機能は端末のセキュリティ機能として組み込まれることになるだろう。

さらには、もしSDカードの中身が、スマートタグの近くでEncryption/Decryptionキーとして用いられることで初めて閲覧可能となる形となればなお良い。SDカードが盗まれた場合(もしくは携帯が傍受されているようだとのクレームがあった場合)、少なくとも写真にはアクセス不可能となり、プライベート写真がネットに流出したりという事態は避けられる。(余談だが、プライベート写真のネット流出騒動を起こした女優のヘザー・モリス等はこの機能に感謝しただろう!)

もちろん流出したら困るような写真を撮らないにこしたことはないのだが、そうした写真や動画を(意図的に)「作る必要」がある有名人でなくとも、こうした真似をする一般人もいるようだ。「ひとまず冷静に、自分の行動の帰結を考えて」と言っておこう。

出典:bolg.eset.com
ESETロゴ:ESETセキュリティブログ 
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ページの先頭に戻る