※Photo by FutUndBeidl
日本でも無線LANを使える場所が増えてきましたね。
3G回線よりも早く、ケーブルを使わなくてもよい無線LANは、とても便利な通信方法です。
今では約4割の世帯が無線LANを導入しているんだそうです。
しかし、無線LANは情報のやりとりを電波を介しているため、利用時に適切な
セキュリティ対策をとらないと、さまざまな危険に侵されることがあります。
その危険とは、例えば次のようなものがあります。
■無防備に無線LANを使うと、こんな落とし穴がある!
(1)通信内容が盗み見られてしまう!
無線LANの電波が届く範囲であれば、適切なセキュリティ対策をしていないと、
あなたの通信が盗み見される可能性があります。メールやウェブサイトなどの通信内容、
パスワードやクレジットカードの内容などの個人情報なども、知らない間に
人に見られてしまうおそれがあるのです。
(2)他人に無断で端末にアクセスされてしまう!
パソコンやスマートフォンなどの端末の設定と通信設定の組み合わせによっては、
同じアクセスポイントを使っている人があなたの端末にアクセスできる場合があります。
もしアクセスされると、パソコン等に保存してある個人情報やメール、写真や動画などを
盗まれることもあり得ます。それだけでなく、盗んだ情報をインターネット上に公開される
可能性もあるので気をつけなければいけません。
(3)アクセスポイントが悪用されると犯罪に巻き込まれることも!
適切なセキュリティ対策を施していないアクセスポイントは、他人でもアクセスできる可能性が高まります。
たとえば、自宅の無線LANを簡単なパスワードに設定していると、
第三者がアクセスして勝手に無線LANを使ったり情報を盗むほか、なりすましや犯罪の踏み台にして、
あなたを犯人に仕立てあげることもできるのです。
■無線LANのトラブルに巻き込まれないために……心がけたいセキュリティ対策
無防備に無線LANを使ってしまうといかに恐いことになるか、もうお分かりですね。
それでは、そのような無線LANのトラブルに巻き込まれないようにするためには、どうすればよいでしょうか?
●無線LANでの大事な情報のやりとりはSSLが有効!
通信内容を盗み見されやすい無線LANを使って大事な情報をやりとりする時には、
データを暗号化して送受信する方法(SSL:Secure Socket Layer)が有効です。
IDやパスワード、クレジットカード内容などをやりとりする時は、
使いたいサイトがSSLによる暗号化がなされているかを確認してから利用するようにしましょう。
サイトがSSLを導入しているかどうかを調べるには、次の2点で確認できます。
1)URLが「https:」で始まっている
2)ブラウザのアドレスバーやステータスバーに鍵マークが表示されている
このSSLを使うことで、通信内容が盗み見されることを防ぐことができます。
●無線LANを公共の場で使う場合は「ファイル共有機能」をOFF!
多くのパソコンや一部のスマートフォンには、自分の端末内にあるファイルを
ネット上で共有できる「ファイル共有機能」があります。
図書館やカフェなど公共の場の無線LANを使う時には、このファイル共有機能を解除しないと、
他者からパソコン内に介入されたり、情報を盗みとられる可能性があります。
ファイル共有機能は、ネットワーク領域を把握しているオフィスや自宅内の使用に限り、
知らない人とアクセスポイントを共有する場所では使わないことが重要です。
《ファイルの共有機能をOFFにする方法(Mac)》1)システム環境設定:共有を開く。
2)ファイル共有「入」のチェックを外す。
※Windowsや他のOSでの対処法は、各マニュアルをご参照ください。
●無線LANを設置する時は暗号化に留意し、簡単なパスワードを避ける!
自宅やオフィスなどに自分で無線LANのアクセスポイントを設置する場合は、
WPA(Wi-Fi Protected Access)やWPA2といった適切な暗号化方式を設定することが必要です。
それにより、電波の届かない場所から通信内容を勝手に読み取られることを防ぐことができます。
また、パスワードも住所や電話番号など簡単に見破られるものは避け、
なるべく長くてランダムな、見破られにくいものに設定することが大切です。
見破られにくいパスワードの設定方法は、こちらの記事をご覧ください。
無線LANは便利な反面、使い方を間違うとトラブルの元となります。
あとで困ったことにならないように、未然に身を防ぐことが一番大切なことですね。
いかがでしたでしょうか?以外と盲点になっている公衆無線LAN利用時の
セキュリティ対策。普段ご利用時にでぜひご活用くださいね!
※参考リンク:政府公報オンライン