2013年8月20日火曜日

スマホのウイルス対策ソフトはパフォーマンスに影響を与えるのか

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ウイルス対策ソフトは重い、パフォーマンスに影響するので利用したくない、といった声をよく聞きます。特にスマートフォンでウイルス対策ソフトを利用していると、その声はさらに多くなりがち。ただでさえ処理性能が高くないスマートフォンでウイルス対策ソフトを常駐させれば、ブラウザやメール、SNSといった普段よく利用するアプリの動作にさえ影響を与えかねません。

では実際のところ、最近のスマホ向けウイルス対策ソフトは本当にパフォーマンスに影響するのか。今回はアプリをインストールし、パフォーマンスに悪影響を与えるのかを検証してみたいと思います。




利用したアプリは「ESET Mobile Secuirty」。30日間は無料で利用できるウイルス対策アプリで、ウイルスの侵入をブロックするほか、端末の盗難や紛失時には遠隔からの操作をロックしたり、データを消去したりする機能などを備えます。ごく一般的な使い方のもとで、パフォーマンスをチェックしてみることにしましょう。




アプリを起動する

アプリはざっくりと2つの役割を果たします。1つはウイルスが侵入してこないかを常時監視する役割、もう1つはすでに侵入済みのウイルスを探し出す役割です。

アプリを起動すると自動的に前者の役割が機能し始めます。今後、怪しいプログラムなどがインストールされようとすると自動で検知し、インストールをブロックします。

一方、すでにウイルスなどがインストール済みかどうかを調べるには、「スキャン」と呼ぶ作業を実施してファイルを1つずつチェックしなければなりません。これは事前に定めたスケジュールに沿って自動で実施できるものがありますが、「ESET Mobile Secuirty」の場合は手動となります。実施する際はその都度スキャンを開始させる必要があります。




パフォーマンスをチェックする

ESET Mobile Secuirtyは常駐することで前者の役割を果たします。例えばブラウザを起動してネットを見る、SNSで会話する、ゲームをするといった作業中でも常にウイルスの侵入などをチェックし続けます。一般的には常駐するとパフォーマンスに影響を与えるといわれますが、ESET Mobile Secuirtyの場合はどうでしょう。

常駐後にメーラーを起動してメールを書いたり、ブラウザを起動してネットを閲覧したりしましたが、常駐前と動作の重さはほぼ変わりません。ウイルスの侵入をバックグラウンドでチェックしているとは思えない快適ぶりでした。

これに対し、後者の「スキャン」はどうでしょう。スキャンを開始すると、スキャン先を指定しない限り、スマホ内に蓄積する全ファイルを対象にウイルスが混入してないか調べ始めます。ファイル数が多ければ当然時間がかかります。

実際にスキャンを試したところ、618のファイルを検査するのに3分の時間がかかりました。ESET Mobile Secuirtyの場合、スキャン実施中は他のアプリに切り替えてゲームをする、メールをするなどの操作をすることができません。スキャンを実施したら、中断しない限り終了するまで待たなくてはならないので注意が必要です。




ただし、600強のファイルを3分程度で検査し終えるというスピードなら、ちょっとした空き時間にスキャンを実施しておけば、すぐに終了してしまうはず。実用面で使いにくい、スキャンするのが面倒、と気になることはないでしょう。

最後に
ほとんどのウイルス対策アプリが、常駐してウイルスの侵入を監視し続けています。これはスマホ内への侵入を未然に食い止めるため。パフォーマンスに少なからず影響を与えるかもしれませんが、必要な役割と受け取り、何かしらのウイルス対策アプリを常駐させて使うことをオススメします。

しかし幸いにも今回の検証では、パフォーマンスへの影響はほぼ見られませんでした。以前と比べてウイルス対策アプリ自体が軽量化し、スマホへの負荷を軽減できるようになっているようです。「ウイルス対策ソフトは重い」と決め込んでいる人がいたら、ぜひ最新のアプリを一度試してみてください。そのスピード、軽量化を必ず体感できることでしょう。


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